不安を減らすには・・・把握して遠ざける
不安で能力低下

ぼんやりとした不安は私たちの体にさまざまな悪影響を与えます。例えば、常に何らかの不安を感じている人には、脳の海馬が小さくなる現象が認められます。海馬は新しい記憶や学習などに関わる器官です。つまり、不安を感じることによって、記憶力や学習能力が低下するのです。

理性より感情が・・・

物事がうまくいっている時は、脳は衝動や欲望を抑えつけられます。しかし不安感が高まると、脳内にさまざまな化学物質の連鎖が起こり、原始的な脳の働きの方が優勢になり、理性より感情を優先してしまうのです。また、不安と健康との関係について観察研究したところ、不安レベルが常日頃から高い人は心疾患や脳卒中のリスクが30%上昇することが分かりました。不安感によって飲酒や運動不足など不健康な習慣に陥りやすいのが一因です。

不安な気持ちを把握する

不安な気持ちを解消するには、不安な気持ちを正しく把握することが必要です。そのために役立つのは不安な気持ちを言葉にすることです。信頼している人に話すことでも良いし、日記などに不安に思ったこと書き出すという方法でも良いのです。不安なことを言語化することで心的ストレスを和らげることができ、体の免疫機能を高める効果もあるそうです。

不安を遠ざける

不安な気持ちを遠ざける方法の1つがマインドフルネス瞑想です。マインドフルネスとは、簡単に言うと“今ここ”にだけ集中している心のあり方です。リラックスしつつも、雑念を持たずに研ぎ澄まされている状態です。マインドフルネスでよく用いられるのが瞑想です。瞑想は古くから禅やヨガなどで行われていましたが、マインドフルネス瞑想はそこから精神性や宗教的な要素を取り除いたもので、誰でも気軽にできるところに特徴があります。

    

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