大きな筋肉を温める…入浴と湯たんぽ
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身体が冷えている人は、まず何より身体を温めることが第一です。身体を温めようとして手先や足先を温めてしまうと、実は逆効果になってしまいます。まず、身体の中心部分をしっかり温めましょう。熱は筋肉に蓄えられるので、なるべく大きな筋肉を温めると効果的なのです。
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入浴で体温より高い温度で全身を温めると、身体は熱を逃がそうとして、体中の血液がぐるぐる回り血行が促進されます。39〜40度位の湯に入り、15分以上浸かると内臓にまで温かさが行き渡り、より効果が期待できます。そして温まった後に足元に冷水をかけると、身体が冷えを無くそうとして熱を発散させて血行を促進するので、しばらくすると足元がポカポカになります。さらにもう一つ大切なのは「お風呂場の温度」です。ぬるめで浸かってもお風呂場が寒いと身体が緊張してしまうので、22度くらいの室温にしましょう。
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なるべく長い時間温めることが大切です。しかし入浴では、長く入ったとしても30分〜1時間程度です。さらに長時間身体を温めることができるのが湯たんぽです。大きな筋肉のある「お腹」「お尻」「太ももの表側」「太ももの裏側」「二の腕の裏側」の5ヶ所を順番に温めましょう。そろそろ汗をかきそうになってきたら、別の場所に移すのがコツです。
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ただし、「湯たんぽ」には思いがけない落とし穴もあります。低温やけどの危険です。体温より少し高い熱が数時間作用して起こるものが低温やけどです。44度という低い熱でも6時間以上も表皮にあたっていると、やけどを起こすことが分かっています。特に足は知覚が鈍くて血行が悪いために、低温やけどを起こしやすいのです。寝る時に湯たんぽを足元にいれて、くっつけたままで熟睡してしまって、やけどに至るケースが多発しているので注意しましょう。
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