花が咲いて緑が多く…春は健康に良い季節
ストレス軽減

春という季節が健康に良いといえる点は緑の多さにあります。だいぶ前から「森林浴」という言葉が使われるように、緑に囲まれた場所に行くと健康に良いのは今では当たり前のことと捉えられています。その一番の理由は緑や花を愛でると人間のストレス状態が軽減されるからです。

数百万年のDNA

現代が人類にとってストレス過多なのは人類の歴史に関係しています。人類が誕生して以来その歴史数百万年のほとんどにおいて人は自然の中で過ごしてきました。人工環境で過ごすようになったのは産業革命以降300年ほどにしか過ぎないのです。遺伝子が変化するには約1万年かかるので、人は遺伝子レベルでは自然環境で過ごすのに最適化された状態なのです。

本当に体にイイ!

最近は研究がすすみ、わざわざ森林に行かなくとも公園を散歩したりベランダで植物を眺めたりするだけで効果的と分かっています。また、緑や花が体に良いことが、「なんとなく」ではなく「本当に生理的に変化がある」ことが実験で証明されています。部屋に花を置いた時と置かない時でどのような生理的変化があるかを調べると、花がある部屋では交感神経の活動が25%ダウンし、副交感神経の活動が29%アップしたそうです。こういう状態では、身体が自然とリラックスして、ストレスが軽減されやすくなるのです。

ストレスだけでなく…

具体的にストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールの濃度を調べた実験も行われていて、花を見るとストレスホルモンが軽減されることが確認されています。さらに、そうしたストレスに関することだけではありません。血圧が上昇した後に花を見ると血圧が下がることが分かり、花を見ると高血圧予防にも良い効果がありそうなことが示唆されています。

    

マガジン表紙へ