「推し」への声援…自分の声を若返らせる
声帯は加齢とともに

肌が加齢とともにハリを失うように、声帯も加齢とともにハリを失って弱っていきます。人によって程度の差はありますが、誰でも声が低くなったり声にハリがなくなったりしていきます。特に女性は更年期以降の声の老化が顕著になります。女性ホルモンの分泌量が減ると声帯がむくんで太くなり、音域が下がるからです。

声帯筋がしっかり閉じないと

声帯が老化していくことにより、声質や発声に影響が現れるのはもちろんですが、じつはそれ以外の体の部位にも影響がでます。例えば、自身の体に力を入れにくくなるのです。日常生活で私たちが何かのために踏ん張ったり全身に力を入れたりする時には、無意識に声帯筋がギュッと締まり、そのことと連動して全身の必要な筋肉が締まります。しかし、声帯筋が衰えてしっかり閉じなくなると、声帯から空気が漏れて全身に力が入りにくくなります。

最近は若い人も

年齢を重ねるとともに、ビンの蓋が開けにくくなったりトイレでいきめなくなったりするのは、その動作に関係する部位の筋肉が衰えているだけでなく、声帯の衰えも関係しています。声帯筋は話す機会が少ないと老化が進みやすくなります。最近はメールやSNSで情報をやり取りすることが増えて、声を使ったコミュニケーションが減少しています。このため、本来はハリのある声帯を持っているはずの若い人にも声帯筋の衰えが見られます。

応援やカラオケで

腹筋などの筋肉を保つために継続的トレーニングが必要なように、声帯も適度に使うことで鍛えられます。推しを応援するために大きめの声を出したり、推しの歌をカラオケで歌ったりすることで、声帯の若々しさを保ちやすくなります。ただし、自分の限界を超えた声の使い方をしてはいけません。つまり、大声を出したり叫んだりして声帯に負担をかけすぎてはいけないのです。

    

マガジン表紙へ