見過ごされがちだけど大切 「目の検診」
10月10日「目の愛護デー」

10月10日は「目の愛護デー」です。目の状態をチェックするのにちょうど良い機会となります。健康診断でも目の状態が前回と比べて悪くなっている人が増えています。人類の歴史からすれば、遠くの獲物や危険な敵を見つけるために目を使っていた期間の方がずっと長く、PCやスマホばかりみる生活が目に良いはずはないのです。

放置すると悪化する

ですから他の器官に比べてよりチェックが必要です。しかし、消化器や心臓などに「経過観察が必要」などと指摘されると、自ら精密検査を受けようとする人が多いのに比べて、目の状態の悪化を指摘されてもあまり気にかけない人が多いというのが現状です。じつは、目こそ放置するとどんどん悪化する器官です。特に秋になった頃にチェックした方が良い理由は、夏に目がダメージを受けている可能性が高いからです。その元凶が紫外線です。

目に悪影響:紫外線

紫外線は白内障の原因の1つです。目の中の水晶体には酸化ストレスに対する抗酸化物質がありますが、加齢につれてその物質が減っていきます。高齢になると酸化物質がたまり白内障が進行しやすくなります。最近では、老眼の早期発症にも関係していると指摘されています。実際に各国の緯度と老眼の発症年齢の関係を調べたところ、紫外線の弱い地域ほど発症年齢は遅く、紫外線の強い地域では早い年代で発症しているとの結果が出ています。

若年の「スマホ老眼」

しかも老眼のような症状に20代や30代でなる人が増えています。一般的な老眼とは加齢によって目の水晶体や毛様体筋が硬くなって調節機能が低下し、近くのものにピントが合いにくくなる状態です。年齢が若くてもスマホの多用が原因でこのような状況に陥ることは「スマホ老眼」と呼ばれています。ほとんどの場合は一時的にピントが合いにくくなるものですが、重篤化するとピントが固定されたままで改善が難しい状態となります。

    

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