女性の健康診断 子宮ガンや生活習慣病も
他の婦人科系も

10月の乳ガン月間を良い機会として、他の婦人科系のガンにも目を向けましょう。子宮ガンは乳ガン以上に検診率が低いのです。乳ガンを考える機会が増える10月には、同じ婦人科系の子宮ガンの検診も一緒に受けるのがおススメです。

子宮ガンは2種類

子宮ガンに関する検診で一番手軽に行なえるのは子宮頚ガン検診です。子宮頸部の表面粘膜から細胞を採取し、それを顕微鏡で調べる検査です。自治体の検診に組み込まれることも増えて、検診受診率も50%近くまで上がってきています。しかし、これは子宮の一部である子宮頸部の細胞診に過ぎません。子宮は頸部でのガン以外に「子宮体ガン」という子宮体部の内側にある子宮内膜に発生するガンもあります。これには超音波検査が有効ですが、自治体の検診等に含まれることが少なく、受診率が低いのが現状です。

50代になったら

女性の検診では乳ガンや子宮ガンに注目がいきますが、生活習慣病に対する健康診断も大切です。生活習慣病は男性がなりやすい傾向ですが、50代になると女性も男性同様に生活習慣病になりやすくなります。これには女性ホルモンが大きく関わっています。女性ホルモンのエストロゲンは動脈硬化を防いだり内臓脂肪の分解を促進したりする作用があり、エストロゲンの分泌が豊富な若い頃は女性は生活習慣病を患いにくいのです。しかし、閉経によりエストロゲン分泌が減ると生活習慣病になりやすくなります。

女性特有に対応する健康診断

これまでの企業の健康診断は、中高年男性に多いメタボリックシンドローム対策などに重点が置かれていました。しかし、月経痛による仕事の生産性低下は数千億円の損失を生み、不妊治療更年期障害を理由として転職や退職する女性が多い現実もあります。こうしたことを背景に、女性に対する検診内容の追加に取り組む企業が増えています。

    

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