毎日食べよう発酵食品 −納豆と味噌
漬物も調味料も

日本が発酵食品大国なのは、古くから伝わる発酵食品の種類の豊富さにあります。漬け物だけでも100種類以上あり、調味料として使われるしょう油や味噌も発酵食品です。よく考えてみると、私たち日本人が長年毎日のように食べてきたものをみれば、まさに発酵食品の歴史なのです。

味噌がおススメな理由

味噌はとくに健康に良い発酵食品です。大豆と塩、麹菌から作られ、赤味噌や白味噌などさまざまな種類のものがあります。原料はしょう油と似ていますが、発酵が中途半端で終わることが大きな特徴です。しょう油は発酵の過程で、タンパク質をアミノ酸になるまでしっかりと分解させますが、味噌は発酵を中途半端に終わらせるので、アミノ酸に分解される手前のペプチドが多く含まれています。ペプチドには血圧を下げる働きがあり、味噌は発酵食品の良さだけでなく、高血圧予防にも効果が期待できるのです。

納豆の効能

発酵食品は細菌、酵母、カビなどの微生物の働きによって作られるもので、その代表格といえば納豆です。納豆は最も手軽に食べられる発酵食品の1つでしょう。さらに発酵食品としての効能だけでなく、納豆に含まれるナットウキナーゼには血液をサラサラにして血栓を予防する効能があります。朝に食べる人が多いですが、健康的な観点からすると納豆は夜に食べる方が良いのです。心筋梗塞は夜中から明け方に発生することが多く、ナットウキナーゼの血液サラサラ効果は食後12時間程度だからです。

アツアツご飯に注意

ご飯とみそ汁に納豆を付け加えれば最強の献立となるでしょう。しかし適切に扱わないと、身体に良いはずの食品の効果を台無しにする場合があります。熱々の炊きたてご飯に納豆を載せる人は多いでしょうが、ナットウキナーゼは熱に弱いので、熱いご飯の上に載せると成分が壊れる可能性があります。早めにご飯をよそって、その後に納豆を載せて食べた方が良いのです。

    

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