若い世代に急増中! −耳のカビー
カビが原因で外耳道炎に

カビによる肺炎や腕などにできる皮膚カビも気になりますが、それ以上に若年層を中心に増えているのが耳のカビです。耳の入り口である耳介から耳の奥の鼓膜まで結ぶ通り道を外耳道とよび、そこが何らかの理由によって皮膚が傷つき細菌が感染して炎症を起こすのが外耳道炎です。

その症状

外耳道炎になる原因の1つが、カビができる外耳道真菌症です。真菌はカビという意味で、言葉通り外耳道にカビが生えて起こる炎症です。感染するカビは空気中に存在する菌なので、感染を確実に防ぐことはなかなか難しいです。強いかゆみや耳の穴から膿などが出る耳だれが症状としてあらわれます。1回発症すると治るまで時間がかかる上、放置したままだったり、鼓膜の近くまで炎症が進行したりすると、聴力の低下につながります。

耳カビの原因となる習慣

耳の中にカビができる原因として最も多いのが耳掃除です。空気中に菌がいても、皮膚にバリア機能があるため皮膚に菌が付着したところで簡単に感染することはありません。しかし、過剰な耳掃除で外耳の皮膚が傷ついて炎症を起こし、その傷にカビが感染し発症します。さらに近年は、別の原因が話題になっています。それがイヤホンの使用です。外耳はそもそも鼓膜があるためイヤホンなどを装着してしまうと密封された空間になります。すると耳の中が高温多湿状態となり、カビが生えやすい状況になってしまいます。

耳かきとイヤホンの注意事項

カビによる外耳道炎が疑われる場合、耳鼻科を受診して菌に感染していることが確認できれば、耳の中に感染している菌を完全に取り除き、その菌に合った抗生剤を服用すると、だいたい数週間で快方へ向かいます。耳のカビを予防するには、頻繁な強めの耳かきを止めることです。それに、イヤホンの使用方法も見直しが必要です。1時間ごとに1回イヤホンを外すことを習慣づけ、耳の中の空気の通りが良くなると予防につながります。

    

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