痛みが出る前に実行しよう 「温浴とマッサージ」
初期は違和感

ヘパーデン結節など関節痛病は、たいてい指関節の違和感が初期症状です。痛みが強くなると、まず患部を固定してその部位をなるべく使わないようにしなければなりません。初期段階で異変に気がついて、指を温めたり指のエクササイズをしたりすると、痛みがひどくなる前にくい止められます。

痛みへの脳の反応

指先で感じた痛みは脊髄神経を通って脳に送られます。痛みがどのような種類かを判断するのが大脳で、痛みが怖いという不安を受け止めるのが扁桃体です。一方、痛みに対する緩和システムも脳に備わっています。神経伝達物質セロトニンとノルアドレナリンが、疼痛抑制神経として痛みを緩和させます。逆にこれらの物質が不足すると、痛みが増幅したりするほか、不安やイライラを募らせてより痛みがひどくなるという悪循環に陥ります。

温浴すると…なぜ良い?

手に違和感が出始めた初期の頃におススメしたいのが手の温浴です。手を温めることで血の巡りを良くし、痛みを緩和して手を動かしやすくなります。温かさを感じることでストレス状態が緩和され、痛みを感じにくくさせる効果もあるのです。入浴時に湯船につかりながら湯の中で、手を握る5秒、手を開く5秒、計10秒の動作を10回繰り返します。寒い時期は起床後すぐに、深めの洗面器などに湯をためて温浴するとより良いでしょう。

簡単な手指エクササイズ

1分ほどの指エクササイズも効果的です。痛みが強くなる前、違和感が出始めた頃から、こうしたエクササイズが大切です。65才を超えたら普段から行うのもおススメです。やり方は簡単です。手を閉じた状態から指を広げて5秒キープ、この動きを10回繰り返します。手のひらより少し大きめのスポンジを握って5秒キープ、これを10回します。これ以外の動きでも、意識的に手を広げたり握ったりする動きを1分間ほど行えばよいのです。

    

マガジン表紙へ