「ちょこっと運動」は…ホントに体にイイ!
手軽なフィットネスが増加

コスパと手軽さを売りにしたフィットネスジムが急速に増えています。手軽に安く、続けやすいことで支持を拡大しました。もともとフィットネスをする人は人口の3%と言われていましたが、残り97%の運動無関心層を新たに取り組むことでフィットネスジム市場を広げたのです。

その背景

コロナ禍において外出する機会が減り、家の中で少し運動する習慣ができた人が増え、少し運動しただけでも何となく効果が出ていると感じた人がいたという状況がもともとありました。それでもやはり「家で続けるのはなかなかモチベーションが続かない」と思う人が多いなかで、ちょっと運動できる場所があることが良かったのかもしれません。

1分間の運動を数回で…

実際にちょっと運動するだけで、かなり健康に良いことが分かっています。わずか1分間程度の、少し息が上がるくらいの活発な運動や身体活動を、毎日3〜4回行うだけで、心筋梗塞や脳卒中などの循環器疾患のリスクが大幅に減少し、寿命を延ばせるとの研究結果がでています。例えば、歩いている途中で速度を少し上げる、バス停1つ分を余分に歩く、エレベーターやエスカレーターの代わりに階段を使う、ペットボトルをダンベル代わりにして軽い筋トレをする、などということで良いのです。

ウェアラブル機器の進化

これまでの研究では、日常生活の運動を調査しようとすると、ウォーキングやランニング、スポーツなど、ある程度まとまった時間をかけて行う運動しか把握できませんでした。短時間に行う低強度の運動を、正確に計測したり記録したりするのが難しかったのです。しかし最近では、1日の運動や身体活動を正確に計測して記録できる活動量計などのウェアラブル機器が普及して、日常のさまざまな活動をモニターできるようになり、多くの研究が行われ、健康に良い点などがきちんと分かるようになりました。

    

マガジン表紙へ