意外な効果? ―こまめな水分&口腔ケア―
こまめに水分を飲む

「うがい・手洗い」と感染予防の標語のように言われますが、実はうがいはそれほど効果が期待できません。より効果があるのは定期的な水分補給です。ウイルスは粘膜に張り付いて数十分で気管内に入り込むので、数時間に1回うがいするより、30分くらいの間隔で少しずつ水やお茶を飲む方が効果的です。

口腔ケア対策が効果的

感染症と関係なさそうで、じつはかなり関連しているのが口腔ケアです。口腔内に細菌が増えると、鼻やノドの粘膜を覆っているタンパク質の膜が破壊され、ウイルスが付着しやすくなります。しっかり口腔ケアをすることでウイルスの侵入を防げるので、きちんと歯磨きや舌磨きを行ないましょう。また、唾液がしっかり出るようにしておくことも大切です。唾液は細菌やウイルスを防御して、口腔内の汚れも洗い流してくれるからです。

湿度は50%以上

さまざまなウイルスに対抗するために気にかけたいのが湿度です。インフルエンザなどのウイルスは、低温と乾燥の環境下では急激に増殖します。暖房が普及した現代では、冬に感染症が流行るのは寒さのせいよりも空気の乾燥によるものと言われています。湿度50%の状態ではウイルスは3%程度しか生存できなくなります。身体にウイルスが入り込む主な入口は鼻とノドなので、その部位の乾燥を防ぐとウイルスに感染しにくくなります。

マスクが良い理由

そのためにおススメなのがマスクです。ウイルスはとても小さいので、マスクの繊維は通り抜けてしまうことが多いですが、大切なのはマスク内の湿度です。マスクをしているとマスク内部の湿度を高いまま保つことができて、ウイルスがマスク内に侵入したとしても、そこで死滅する割合が高くなります。そのためにも、マスクは正しく装着しなくてはいけません。鼻・口・あごを覆い、顔とマスクの間にすき間ができないように調節して、外す時は表側の面を触らずにひもを持ちましょう。

    

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