なによりも手洗いを! ~接触感染への対策~
接触感染の経路

接触感染は、感染者がくしゃみや咳をした後、ウイルスが付着した手で周りの物に触れることで感染者のウイルスが物質に移ります。そして、感染者以外の人がそれらの物質に触れることで、残存しているウイルスが手に付着し、感染者に接触しなくても物質を介して感染するのです。

材質によって違う

電車やバスのつり革、エスカレーターの手すり、紙幣や硬貨など多岐にわたります。そして、こうした物の表面に付着したウイルスの残存期間が気になるところです。銅、段ボール、プラスチック、ステンレスの4つの材質を比較した実験では、かなり違いが現れました。銅では4~8時間後、段ボールでは24時間後、ステンレスで48時間後、プラスチックで72時間後まで残存していました。

消毒すべき所

不特定多数の人が日常的によく触れる場所、ドアノブ・スイッチ・階段の手すり・共用のテーブルや椅子などは定期的に消毒しましょう。他に、トイレの流水レバーや便座なども忘れてはいけません。また、会社などで頻繁に自分の手が触れる物にも感染者の飛沫が飛んでいる可能性があります。机・キーボード・マウス・スマートフォンなどは、アルコール消毒でウイルスを含む飛沫を除去しましょう。

「しっかり手洗い」が一番!

ウイルスは長時間残存するので、接触感染を完全に除去するのは難しいです。ですから、接触感染対策として最も大切なのは手洗いです。大多数の人の手洗いは「洗う部分が少なすぎ、洗う時間が短すぎ、手洗いする頻度が少なすぎ」なのが現状です。「手の平→手の甲→指先と爪→指の間→親指→手首」と順にしっかり洗いましょう。手洗いのタイミングは、外出後の帰宅時はもちろん、鼻をかんだり咳やくしゃみをしたりした後、食事の前後やトイレの後、公共交通機関を利用した後など、頻繁に行なう必要があります。

    

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