睡眠のジレンマ?…寝なくても寝ている時も危険

睡眠不足だと

一日の疲れをとるために睡眠は欠かせません。さらに、睡眠不足になると免疫力は低下します。免疫細胞は夜間に古い細胞が死んで新しい細胞が作られます。夜に寝ないと細胞の入れ替わりがしにくくなり、免疫力が落ちるのです。つまり、しっかり睡眠を取ることは免疫力を上げるために欠かせないものなのです。

しかし、睡眠中は…

日頃から気をつけていても、朝に目が覚めた時に「のどがイガイガ」「カゼひいたかも…」という経験をした人は多いでしょう。ある調査でも「カゼをひいたと気づく時間帯は?」という問いに、半数近くの人が「起床時」と回答しています。実は、睡眠中はウイルスへの抵抗力が一番弱まる時間帯でもあるのです。こうしたことには自律神経の働きが大きく関わっています。自律神経には、活動時に優位になる交感神経と、リラックス時に優位になる副交感神経の2種類があり、睡眠中には副交感神経が優位に働くのです。

副交感神経が優位に

副交感神経が優位になると、身体の各器官の働きが緩慢になります。すると、唾液の分泌や唾液を呑み込む動きが少なくなり、のどがとても乾燥します。これがウイルスの繁殖に最適な環境なのです。異物を排除する働きが鈍り、ウイスルが侵入しやすい状態です。さらに鼻やのどが乾燥していると、異物を排出する繊毛の働きが鈍り、ウイルスがより侵入しやすい環境になります。

寝ている時は体温も低い

しかも睡眠時は体温が一番下がる時間帯で、ウイルスにとって体内に入り込む絶好のチャンスなのです。それでなくても、冬は体が冷えてしまいがちです。体温が0.5度下がると免疫力は30%以上も低下するという研究報告もあるほどで、体温が下がるとより免疫力が低下します。さらに、冬になるにつれて湿度が低い日も多くなります。部屋の湿度を高めに設定したりマスクをしたりするなど、睡眠中でも健康への留意が必要です。

    

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