肩や腰の痛み予防に大切なのは…関節?!
年齢を重ねていくと…

肩や腰の痛みを予防したい時に大切なのが…じつは「関節」です。若い頃は自由に動かせていた関節が、年齢を重ねるにつれて固まりやすく動きにくくなります。運動不足、長時間の同じ姿勢、悪い姿勢などによっては、若いうちからでも関節の動きは悪くなります。

大切な「運動連鎖」

身体には約260個の関節が存在し、ふだん無意識で複雑な動きをしています。しかも、ある部分が動くとそれに影響を受けて他の部分も動くという形になっています。例えば、椅子に座った姿勢で体を脱力させると、骨盤が後ろに倒れて、腰や背中が曲がります。逆に、頭のてっぺんを天井に向かって引き上げてみると、骨盤が起き上がって、腰に軽いアーチができます。重力に逆らって伸びようとすると骨盤の筋肉にスイッチが入って頭の先からお尻まで繋がって動きます。これが関節の「抗重力の運動連鎖」です。

連鎖には3つの条件

この抗重力の運動連鎖が、肩や腰に痛みを出さないためには一番大切です。歩くなどの基本的な動きでは体は自然と動きますが、スムーズな運動連鎖には条件があります。頭が天井に向かって伸びている、骨盤が立っている(=腰椎の前弯)、体が左右前後に傾いていない(正中にある)ことの3点です。これらが整っている時は何も考えずに動作をしても、適切な運動連鎖ができています。逆に言うと、これらが崩れると適切な運動連鎖は起きないのです。

連鎖がうまくいかないと…

頭が垂れて、骨盤が倒れて、体が左右前後に傾いている姿勢では、適切な運動連鎖は起こらず、体に偏った負荷やストレスがかかります。こうした状態が続くと、関節や筋肉は疲弊し壊れていきます。肩や腰が痛くなってから「どこどこが痛い、悪い」といって病院に通っても、湿布や飲み薬を処方されて、貼り続けたり飲み続けたりしても治らない…となってしまうのです。

    

マガジン表紙へ