座っているのも楽じゃない! ―腰痛対策―
若い人でも増えている

2本足で立っているため、人の脊椎には重い負荷がかかります。とくに腰椎には大きな力がかかっています。そのため、高齢になると長年の蓄積で脊椎が変形し、腰痛になる人が増えるのです。最近は若いうちから腰痛になる人がとても増えていて、座る時間が長くなっているのが一因と考えられています。

座っていると…

座っているのは楽な状態と思われがちですが、じつは一定の姿勢を維持しなければならないため、それほど楽なわけではありません。特に、腰回りはつねに同じ筋肉を収縮した状態にしておかなければならないので負担が大きく、筋肉に疲労がたまりやすいのです。そのような状態では血流が滞りやすく、酸素を運ぶ血液の循環が悪くなって酸素不足となり、それによって「痛み物質」が生成されます。

大切なのは…

座り方にクセがあって一部の筋肉に負担がかかり、その部分だけ疲労が重なり痛みがでやすい人もいます。クセがないように気をつけていても、どうしても免れないのが利き腕です。右利きであれば右手で作業することが多くなり、右手が前に出て身体が左にねじれやすくなります。このねじれによって関節や骨盤がずれていくのです。日頃から、身体の前後、左右、上下の筋肉のバランス、外側と内側(インナーマッスル)の筋肉バランスを気にかけるようにしましょう。背骨を支える腹筋と背筋を鍛えておくことも大切です。

他に原因がある場合も

すでに痛みが出ている場合、筋肉の緊張が原因となっている腰の痛みであれば、温めることが効果的です。カイロやホットタオルを腰にあてたり、毎日お風呂に入って腰を温めたりしましょう。ただし腰痛には、椎間板や内臓疾患が原因の場合や、ストレスからくる心因性の場合もあります。温めても良くならない場合は早めに専門医の診断を受けましょう。

    

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