肝臓を働かせるのに不可欠 ―タンパク質―
肝臓の働き:代謝

私たちが口にする食べ物は、そのままでは身体の栄養として活かせません。食べ物は胃や腸から血液内に吸収されて肝臓に運ばれ、活用可能な栄養素へ変えられ、全身に送られます。これが代謝です。こうした代謝を肝臓がするためには、タンパク質を必要とします。

タンパク質の働き

ダメージを受けた肝臓の細胞を再生させるタンパク質は、肝臓が正常に機能するために欠かせない栄養素です。そして、肝臓はとても新陳代謝の激しい器官なので、タンパク質は毎日摂る必要があります。タンパク質が足りないと、筋肉、血液、ホルモンなどの材料が不足して、肝臓が十分に力を発揮できず、身体にさまざまな不調が表れます。

人によっては不足しがち

タンパク質をきちんと摂るために、気をつけたいのがダイエットです。カロリーを気にして控えがちなのが肉などタンパク質を多く含む食材です。カロリーを減らそうとして肉などを急激に減らすと、肝臓の機能が働きにくくなります。特に女性の場合は、女性ホルモンが分解処理できず過剰となって皮下脂肪がつきやすくなります。タンパク質を控えることは、実はダイエットに逆効果なのです。どうしても肉類を控えめにしたければ、魚や大豆製品からしっかりタンパク質を摂りましょう。

毎日の目安:体重1kgあたり1g

体重1kg当たりタンパク質1gが1日の必要量(つまり60kgの人ならば60g)です。高齢になるほど摂る量が減りやすくなるので、意識してタンパク質を摂りましょう。タンパク質を多く含む食品は、肉類、魚介類、卵類、大豆製品、乳製品です。主だった食品のおよそのタンパク質含有量を覚えておくと便利です。肉や魚なら約100gでタンパク質20g、卵1個で6g、豆腐半丁で10g、納豆50gで8g、プロセスチーズ20gで4g、ヨーグルト100gで4g、牛乳150mlで5gです。

    

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