お酒を飲まなくても…肝臓の負担は大きい!
飲まなくても…

「肝臓病を患う」のはアルコールが原因と思っている人も多く、お酒を飲まない人は「自分の肝臓は悪くならない」と思いこんでいる人もいるようです。しかし、肝臓は多くの役割を担っているため、全く飲酒をしない人でも、健康診断で約30%の男性が肝機能異常を指摘されます。

処理するものが多い

肝臓にとって解毒しなければならない物質はアルコールだけではありません。食品添加物や薬など、毎日たくさんのものが体内にいわゆる毒素として取り込まれます。肝臓が正常に働いていれば問題ないですが、肝臓の働きが悪くなると、毒素が体内に取り残されてさまざまな不調をきたします。口に入れるもの以外にも肝臓に良くないものがあります。代表的なものがストレスで、ストレスに対処するため交感神経が緊張して、肝臓を動かす神経である副交感神経がうまく働きにくくなり、肝臓に負担をかけます。

肝臓の不調は分かりにくい

「生体の化学工場」といわれるほど肝臓の働きは多岐にわたります。一方、「沈黙の臓器」と言われ、悪化した状態に陥らないと症状がおもてに現れず、病気の発見が遅れやすいです。そのため、大切なのが定期的な健康診断です。血液検査で肝臓内に作られる酵素や血中たんぱく値などを測定することで、間接的に肝臓の状態を調べます。肝臓の働きは多岐にわたるため血液検査だけでは病気を特定できず、さらなる精密検査を必要とします。

一度は肝炎のチェックを

じつは、肝硬変や肝臓ガンなど肝臓病の原因の8割はウイルス性の肝炎です。日本で多いのはB型とC型で、それぞれ100万~200万人、両方合わせて300万人以上の患者がいると言われています。最近は健康診断などで血液検査をする時に、ついでに肝炎に関しても調べてもらえます。まだ調べたことがない人は、一度は調べておきましょう。

    

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