マスク着用で…飲み込む力の衰えに注意!
弱っているのに気がつきにくい

マスクを着けていたことによって弱る筋肉は表情筋だけではありません。口周りの筋肉やノドの筋肉が落ちている人も少なくありません。食べ物などが食道でなく、気管に入ってしまう誤嚥は高齢者に多い症状と思われがちですが、飲み込む力が弱くなり始める50代からは誰にでも起こりえる症状です。

誤嚥(ごえん)を防ぐため

気管に食べ物が入った場合、通常はむせる程度で済みます。ところが吐き出す力が弱くなっていると、食べ物が肺に入って肺炎を引き起こすことがあります。その予防として、まず「何かをしながらの食事を避ける」、食べることに集中することです。また、「よく噛んで食べる」こと、「量を少しずつ入れる」ことも心がけましょう。

口腔内のケアも大切

誤嚥した際に細菌が肺に入ると、誤嚥性肺炎のリスクが上がります。その防止のために重要なのが、口の中を清潔に保つケアです。高齢者でなくとも、歯磨きをきちんと毎食後に行なう、入れ歯などを毎日洗浄するなどして、しっかり細菌を除去しましょう。歯科衛生士などによる数ヶ月ごとのメンテナンスも大切です。さらに、食事前に行なうことができる、飲み込む力を鍛えるトレーニングを紹介します。

口内と首を鍛えるには?

まずは、パタカラ体操です。「パ」「タ」「カ」「ラ」と1音ずつ発音し、次に、連続で発音(「パパパ…」など)します。これらの音は、発音するのに口や舌をたくさん動かすからです。また、首のストレッチも効果的です。首を回してゆっくり後ろを振り返る動作を左右で行なう、ゆっくりと首を左右に倒すなどして、首の筋肉をほぐす動きをします。そして、頬をふくらませたりすぼめたりする動きも効果的です。頬を内側からふくらませることで筋肉を鍛えるトレーニングで、食べ物をしっかり噛んだり、食べこぼしを防いだりするのに効果的です。

    

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