手軽に取れて良さを再認識 「豆腐製品」
近年注目される「豆腐」

2022年は豆腐に密かなブームが起きていました。植物由来の原材料を使用した食品「プラントベースフード」として、近年は豆腐が注目されています。今年は伝統的な食べ方にとどまらず、手軽に食べられる「豆腐バー」、豆腐を肉代わりに使った「豆腐餃子」、「豆腐麺」など、手軽に食べられる商品がヒットしました。

意外な栄養素「脂質」

肉と比べてたんぱく質の量が少ないと感じる人もいるでしょうが、同じ分量で比較すると豆腐は肉と差がないと言えるでしょう。一方、低カロリーで良質なタンパク質を取れるイメージのある豆腐ですが、じつは思った以上にカロリーがあるのです。豆腐1丁あたりのカロリーは少なくともご飯1杯のカロリーを超えます。この原因の1つは豆腐に含まれる脂質です。豆腐に脂質が含まれていると意識していない人が多いでしょうが、じつは鳥むね肉とほぼ同量の脂質が含まれています。

良い脂質でも…カロリーには注意

ただし豆腐に含まれる脂質は、不飽和脂肪酸と呼ばれるリノール酸やα‐リノレン酸で、動脈硬化や血栓を防ぐ働きが期待できます。豆腐を毎日食べてもさほど健康に悪影響はありません。しかし、豆腐の食べすぎはカロリーオーバーとなり肥満の原因となります。良質なたんぱく質と脂質を一度に補える豆腐ですが、1食あたり半丁程度を目安として、食べ過ぎは避けましょう。

カルシウムが含まれるも…

豆腐に含まれる栄養素として特に大切なのがカルシウムです。ただし、1つ問題点があります。大豆を含む豆類にはフィチン酸と呼ばれるカルシウムの吸収を阻害する成分が含まれています。そのため、牛乳などの乳製品と比較してカルシウムの吸収率が良くありません。それを補うために、豆腐を食べるときにはカルシウムの吸収を促すビタミンDを組み合わせるのがオススメです。魚やきのこ類などビタミンDが豊富な食品を一緒に食べましょう。

    

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