行動が先…の不思議 「面白ポーズと笑顔」
行動してから考える

最近まで、人は「まず頭で考えて、脳が命令を出して、それから行動している」と考えてられてきました。ところが最近の脳科学では、人は「行動してから考える」ことが常識になりつつあります。例えば、元気になるためには、元気になろうと考えるだけより、まずは元気になる動きをした方が良いのです。

面白いポーズで気分が上がる

ある実験では、ダンスの振り付けのようなおもしろい体勢をとると、そのポーズをしているうちに本当に愉快な気持ちになって、表情も楽しげなものになっていくことが証明されています。こうした「動きで気分をあげる」ことに、さらに効果を上げるのが「声を出す」ことです。ある実験で被験者たちに「ジャンプ!」と言わせて垂直跳びをさせたところ、平均で5%高くなったという結果が出ました。声を出すことで自然とやる気が引き出され、本来持っている力を発揮しやすくなったのです。

笑顔が一番

この形から入って気分を上げるというために、最も効果的で最も簡単にできるものが笑顔です。笑顔は楽しい気分を増幅させる効果が科学的に証明されています。「笑う門には福来たる」、このことわざは本当のようです。ストレスがかかると、私たちの体内の副腎皮質から分泌されるストレスホルモンが、血液中に増えます。笑うとこのストレスホルモンが減ることが、いくつかの研究で明らかになっています。

作り笑いでも…

口角を上げるという「笑顔のかたち」をつくると、ストレスが少なくなるという検証もされています。単に口角を上げるだけでなく口を開いた笑顔にすると、よりストレスを減らせるという検証結果も出ています。笑いは健康にとって本当に大切なことなのです。「なかなか面白いことがないから笑えない」という方もいるでしょうが、実は作り笑顔でも免疫細胞が活性化することが分かっています。免疫力UPのためにはまずは笑ってみましょう。

    

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