身体を毎日洗うのは…健康に良くないの?
毎日洗いすぎ

現代では、身体を洗うことは人々のほぼ毎日の習慣となりました。身体を洗う頻度も高まっており、中には1日に2回洗うという人もいるほどです。しかし、ひんぱんに身体を洗うことは身体に悪く、健康を害する恐れも指摘され始めています。

ひんぱんに身体を洗うと・・・

肌表面には角質と呼ばれる層があり、外的刺激から肌内部を守っています。しかし、ひんぱんに身体を洗うと、この層が破壊されて肌の内部が露出し、うるおいが失われてしまうのです。身体を洗いすぎると皮脂が少なくなり、皮膚が乾燥して損傷しやすくなります。そして、そのような皮膚の損傷が長びくと免疫力が下がり、感染症を引き起こしやすくなります。皮膚の防御機能を最大限に発揮するには、皮膚に存在する常在菌を維持するとともに、皮膚を傷つけないようにする必要があります。

洗浄剤は不要

ここで問題になるのが洗浄剤です。ボディソープなどを使わないと汚れが落ちないように感じてしまいがちですが、じつはお湯で十分です。というのも、肌着を着けている部位の皮膚の汚れは汗、皮脂、垢など、水溶性のものがほとんどです。たとえ角質の表面に水溶性でない汚れが固着しても、表皮には新陳代謝があるので3~4日すればお湯ですすぐだけで落ちます。

せっけんがおすすめ

せっけんとボディソープを洗浄剤として比較した場合、オススメしたいのは石けんです。せっけんは弱アルカリ性ですが、単純な構造をしたアルカリ塩なので、流し残しが少々あったとしても、弱酸性である皮膚によって中和されて、界面活性剤としての効果は失われます。一方、ボディソープは界面活性剤の効果が薄まりにくく、流し残しがあった場合は皮膚バリアを低下させる可能性があります。いずれにしても洗浄剤を使う際には、界面活性剤を残さないように丁寧にお湯で流すことが必須です。

    

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