起きても無症状が怖いところ・・・かくれ脳梗塞
身体に異変はない

脳梗塞を起こすことは重大な健康リスクです。そして、脳梗塞の中には、脳内にある極めて細い動脈が詰まった場合に、身体で感じられることは何も現れていないのに、脳梗塞が起きているものがあります。これが「かくれ脳梗塞」です。

将来の脳疾患につながるサインかも

かくれ脳梗塞は無症状のため、リスクは少ないように思われがちですが、将来の危険な脳疾患につながるサインと考えられます。例えば、小さな脳梗塞が増えることで血管性認知症につながる可能性が上がる、初めて脳梗塞を起こした患者の65%以上にかくれ脳梗塞がある、かくれ脳梗塞を持つ人は持たない人に比べて10倍以上の確率で脳卒中を起こす、などのリスクが確認されています。

高血圧に注意

かくれ脳梗塞は脳ドックなどを受けないかぎり発見されにくいのが現状です。有効的な予防法は、一番の危険因子である高血圧に注意することです。脳の細い血管が詰まるのは、高血圧が長く続いて動脈が硬化することが主な原因です。この動脈硬化がより太い脳血管で進行すると、脳に大きな影響を与える脳梗塞を発症するのです。そうしたわけで、脳梗塞予防のために気にすべき高血圧ですが、その高血圧自体にも「かくれ高血圧」が存在します。

検査で分からない高血圧

健康診断で血圧測定をした結果が正常値の範囲に入っていると、安心してしまいがちですが、病院で測った時は正常な値が出ても、それ以外の時間帯で血圧が高くなっている場合があります。例えば、早朝に血圧が高くなる「早朝高血圧」、夜の寝ている時間帯に血圧が高くなる「夜間高血圧」、ストレスがかかっている時の血圧が高くなる「ストレス下高血圧」などがあります。健康な人でも血圧の一日の動きを知っておくことはとても有益です。毎日何度か血圧を計って、自身の血圧状況をよく知っておきましょう。

    

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