腸の動きを良くしても解決しない便秘がある?!
「便秘=腸の動きが悪い」・・・とは限らない

腸の悩みと言われて、すぐに思い浮ぶのが便秘です。便秘になった時にやりがちなのが、腸の動きを良くしようとヨーグルトや食物繊維を多めにとること、それでも便通がない場合には薬に頼る人も多いでしょう。しかし実はそれではうまくいかない場合もあります。

「ねじれ腸」

便秘にはいくつかタイプがあって、食物繊維をたくさん摂ったり、便秘薬を飲んだりすると悪化するタイプの便秘もあるのです。それが「ねじれ腸」というタイプの便秘です。大腸の内視鏡検査をすると、腸の一部がねじれている人がいて、そういう人は便秘になりやすいことが分かっています。腸がねじれた部分は便が通りにくく、硬い便が栓のように腸内で詰まるのです。腸の動き自体は正常なので、詰まった便を通そうと腸は活発に働きますが、そのことで腸内の圧力が上がってお腹が痛くなるのです。

優しいマッサージ

便秘の時にお腹の同じあたりが痛む人は、その部分がねじれている可能性が高いです。対策は意外と簡単で、床にあおむけに寝転んで、ねじれていると思われる部分を外からマッサージすることです。グイグイと押すのではなくて、お腹の中をゆらゆらと優しく揺らすイメージでマッサージすると、ねじれが緩んで便が通りやすくなります。その他、体を大きく「ねじる運動」も効果的で、例えばラジオ体操はそうした運動が多いのでオススメです。

下剤を使うと悪化

ねじれ腸が原因の便秘で不要な下剤を使ってしまうと「弛緩性便秘」になるリスクがあります。下剤を使いすぎると、腸が弛緩してしまうのです。下剤の多くはセンナや大黄など腸を刺激する成分を含んでいます。便秘解消をうたう健康茶なども同様です。これらを常用すると、腸が疲れて動きが鈍ってしまい、より便秘がひどくなるケースがあるのです。

    

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