よく起こる「めまい」なの? ―メニエール病―
メニエール病の症状

内耳にある「三半規管」「前庭」「蝸牛」は、リンパ液で満たされた袋のような構造になっています。メニエール病は、このリンパ液の代謝が悪くなってリンパ液がうまく流れなくなり、内耳の内側にリンパ液が過剰になって膨れたような状態となり、それにより耳の働きに問題が起こる病です。

耳の不調が必ず起きる

メニエール病が「蝸牛」のみに起こっている場合は難聴や耳鳴りだけの症状となります。一方、三半規管や前庭を含むところにまで及ぶと、難聴や耳鳴りだけでなく、めまいも起こります。メニエール病で起こるめまいは、難聴もしくは耳鳴りが一緒に起こります。つまり、めまいと一緒に難聴か耳鳴りが起きていない場合はメニエール病である可能性は低いのです。

ストレスが関わる

メニエール病患者の発作がどのように起こるかを詳しく調べてみると、人生の大きな節目、例えば転居や転職、結婚や身内の逝去などがあった後に発作が起こることが多いと、以前から多くの研究者により指摘されています。このことから、メニエール病の発症にはストレスが大きく関わっていると考えられています。治療としては、内耳の循環や代謝を改善する薬や、しばしば利尿作用のある薬などが使われます。

本当はメニエール病でないケースも

20年ほど前にめまいの起こる病気としてよく名前が出されたため、めまいを起こした人がメニエール病と診断されることが多かったのですが、今になって精査してみると、実際にそれほど多いメニエール病患者がいたのかについては疑問が呈されています。「初めて症状が出たのが60歳以下」「回転性のめまい」「少なくとも30分以上めまいが続く」「日にちをおいて発作を何度も繰り返す」「めまいと同時に耳鳴りや難聴の症状を伴う」、これらの点をほぼ網羅しているのがメニエール病で、現在はめまい症例の約5%に過ぎません。

    

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