「良性発作性頭位めまい症」の傾向と対策
回転性めまい

「良性発作性頭位めまい症」の主な症状は、目が回る、フワフワするという感じの、いわゆる「回転性めまい」が起こり、吐き気を伴うこともあります。めまいが生じやすいのは、寝返りをうつ、寝ている状態から起き上がる、急に後ろを振り向く、急に上を向くなど、頭を大きく動かした時です。

発症しやすい人、習慣

発症しやすいのは、長時間にわたり頭を動かさず同じ姿勢でいることが多い人、つまりデスクワークの人です。低い枕で寝ている人、寝返りの回数が少ない人、いつも同じ向きに頭を横にして寝る人なども発症しやすいと考えられます。また、横向きに寝た姿勢でテレビを見続けたりするのも良くないと言えます。

予防のために

耳石の浮遊カスを三半規管にためないためには、とにかく頭を良く動かして耳石を1か所にためないようにすることです。起きた後と寝る前に寝床で寝返り運動がオススメです。あおむけに寝た状態で、まずゆっくりと左向きになりそのまま10秒間、ゆっくりあおむけに戻って10秒間、さらに右向きで10秒間、あおむけに戻って10秒間、これを10回ほど続けましょう。

運動療法など

耳鼻科などで「良性発作性頭位めまい症」と診断された場合は、患者の頭や体を動かして、三半規管に入った耳石を耳石器官に戻す治療などが行なわれます。これ以外に、患者本人が行なう運動療法などもあります。ベッドに足を下ろして座り、体をゆっくり横に倒して60秒数えます。そして体をゆっくり起こして元の姿勢に戻り、逆側に倒れて横になり60秒、その後ゆっくり体を起こして元の位置に戻ります。これを左右1セットで3回、1日1回寝る前に行うと起床時のめまいが起こりにくくなります。毎日続けているうちに徐々にめまいの症状が軽くなることがあります。

    

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