かゆみを感じやすいのが脚や腕であるのは、身体の部位によって分泌される皮脂量が違うからです。顔や身体の中心は皮脂腺が多く皮脂の分泌量も多くなっています。一方、脚や腕などは皮脂腺が少ないため、肌も乾燥しやすくなります。さらに、脚や腕は衣類などに覆われず外気にさらされることも多くて刺激を受けやすいので、皮膚のバリア機能が低下しやすいのです。

自律神経の働きが関係していることもあります。冬の間は体内の熱放出を防ぐために交感神経が優位に働きやすくなっています。体内の血流は内臓中心に回り、手足などの末端にはあまり血液が送られない仕組みなのです。それが春になると副交感神経が優位に働くようになり、身体のすみずみまで血液が回ります。こうした血流の影響を受けやすいのが頭皮です。春先のこの時期は頭皮がかゆくなりやすく、無意識のうちに頭をかきむしり頭皮を傷つけてしまいがちです。

頭皮も含めた肌について、水分を補給する簡単な方法はお風呂に入ることです。入浴後の肌が柔らかく感じられるのは角質層に水分がたっぷりと吸収されるからです。この状態で保湿ローションやクリームを塗ると、成分が浸透しやすく時間がたっても乾燥しにくくなります。しかし入浴後にケアしないと、温められた身体の熱で水分が蒸発しやすく、乾燥がさらにひどくなりかねません。お風呂から出たらすぐに保湿剤を塗りましょう。

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