花粉症と紛らわしい 「寒暖差アレルギー」
寒暖差の激しい早春に

この時期に鼻水や咳が出ると花粉症と思いがちですが、「寒暖差アレルギー」というケースも考えられます。短い時間での急激な寒暖変化によって、鼻炎が起きて透明な鼻水が出るという症状で、寒暖差の激しい春先に多くみられるのです。

自律神経が対応できない

気温の変化に伴って自律神経が影響を受け、鼻の細い血管が収縮したり拡張したりすることで、鼻の粘膜にダメージを及ぼすことで起こります。自律神経には体温調節の役目があり、寒い時には血管を縮めて体温を逃がさないようにし、逆に暑い時は血管を広げて、温度差に体を適応させる役割を果たしているのです。しかし、自律神経がスムーズに適応できる温度差は7度までで、それ以上になると対応できなくなって体に不調が現れます。

規則正しい生活を

気温の寒暖差が激しかったとしても、自身の寒暖差をなくすことが何よりの対策です。着たり脱いだりできる服装をしておき、気温や場所によって調整を図ることが必要です。また、1日の生活リズムが規則正しい時ほど自律神経の切り替えがスムーズなので、早寝早起きをして規則正しい生活をすることも大切です。活動的に過ごすべき日中はしっかり体を動かす習慣を取り入れて、ふだんから適度な運動と十分な睡眠を意識して、自律神経を乱さないよう心がけましょう。

呼吸のコツ

呼吸をうまく使うと自律神経の切り替えをスムーズにしやすくなります。実は息を吸う時には交感神経が働き、吐く時には副交感神経が働きやすくなっています。息を吸い込む時に5秒、吐く時には10秒かけてゆっくりと息を吐きましょう。これで副交感神経を優位にしやすくなります。現代生活では多くの人は交感神経が優位になりやすいので、意識的に副交感神経を優位にすることが必要なのです。

    

マガジン表紙へ