ファシアが…コリや痛みの原因に?!
肩こりの原因に

年齢を重ねてくるとほとんどの人が感じることになる肩こりや腰痛なども、ファシアとの関係が指摘され始めています。肩こりや五十肩は肩周りの筋肉が硬くなって起こると思われていましたが、じつは肩周りの脂肪の中にあるファシアが原因かもしれません。

なぜ今まで知られていなかったのか?

慢性的な痛みの中でも、特に腰痛は原因の分からないケースが多いと言われてきました。じつはファシアはレントゲンなどの画像に映らないために、今までその存在が知られていませんでした。ファシアが硬くなり動きが悪くなるとそこに痛みが出始めるのです。慢性的な腰痛で原因の分からなかった多くの症例がファシアが原因だったのではないかと推察されています。

研究で分かってきたこと

人がどこで痛みを感じるのかを調べる実験が筋肉痛の症例で行なわれました。すると、人が痛みを感じている部分にあるのがファシアだったのです。その後の研究で、ファシアが痛みを感じることも分かってきました。筋肉痛の原因は、筋肉が切れていたり、炎症を起こしたりしているのではなく、筋肉の周りのファシアが痛みを感じていることが原因だったのです。

ファシアは固まりやすい

ファシアは同じ姿勢をとり続けると固まりやすくなります。また、圧迫されることに弱いことが分かっています。同じ姿勢をとり続けたり、ずっと椅子に座り続けたりするなどで太ももや腰が圧迫されていた場合は、その部分のファシアが硬くなり、それが痛みにつながっているのです。ファシアが原因の痛みどうかを調べるには、その部位を温めてみると判断がしやすくなります。ファシアが原因の痛みではその部分を温めると痛みが和らぎます。捻挫や打撲などの急性的な痛み、もしくは感染症やヘルニアなど以外は、ファシア由来の痛みが多いようです。

    

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