体温が下がり始める頃に眠気がくるので、就寝時間になっても体温が下がり始めないと、寝つきが悪くなります。就寝時間に体温を下げるには、夕方から夜にかけて体温を上げておかなければなりません。体温を上げるのに効果的なのはまずは運動です。ただし、普段まったく運動していない人が、いきなり激しい運動をしてしまうと、筋肉痛や関節痛を起こしたり、自律神経が興奮したりして、かえって眠りにくくなるので注意しましょう。散歩・ウォーキング・体操・ストレッチなど、自分に合ったペースで軽く汗ばむ程度に３０分くらい行なうのがよいでしょう。

運動が苦手な人におススメなのが、運動と同じような身体加熱の効果が期待できる入浴です。最も効果的な入浴時間と方法は、就寝の４時間前にぬるめのお湯に約３０分浸かることです。入浴により体温が１度近く上がり、就寝までに徐々に冷やされる過程で入眠しやすくなり、睡眠の質も上がります。

入浴中に交感神経と副交感神経のどちらが優位に働くかについては、お湯の温度に左右されます。３８〜４０℃のぬるめのお風呂に入ると副交感神経の働きが高まり精神的に落ち着き、リラックスできるのです。さらにもう一つ大切なのが浴室の温度です。ぬるめで浸かっても浴室が寒いと身体が緊張してリラックスできないので、最低でも２２℃くらいの室温にしましょう。

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