山で刺されるダニには命の危険も?!
ダニには2種類

ここ数年は定期的にマダニによる被害が報告され、数十人の規模ですが死亡例も出ています。ダニには大きく分けて2つのタイプがあります。家にいるダニコダニ類という種類で、こちらはアレルギーの原因にはなりますが、死に至るほどの危険なものではありません。

怖いのは野山のダニ

もう一方がマダニ類で、刺されると命も危ぶまれる危険なダニです。大きさは数ミリくらいで家ダニに比べて10倍以上もあり、マダニのウイルスは野生動物のいる野山に潜んでいます。野生動物はウイルスに襲われても症状が出ませんが、人間は違います。咬まれてから1〜2週間程度の潜伏期間を経て、38度以上の発熱、下痢などの消化器異常が現れます。重症化すると意識障害や呼吸不全などの症状をともない、死に至る危険があるのです。

夏にかけて活動が活発化

マダニは気温が上昇し始めると野山で活動を始めるので、初夏から夏にかけて注意が必要です。今のところ特効薬もワクチンも無く、症状に応じた対処療法しかありません。最大の予防はマダニに刺されないこと、マダニの付着を避けることです。マダニは哺乳類から発せられる二酸化炭素の臭いや体臭、体温などに反応して、草の上などから飛び降りて血を吸います。

体のどこを守るべき?

人がよく刺されるのは、頭や首筋などの露出部、太モモやワキの下などです。マダニは皮膚の柔らかい部分を探して刺すので、身体の柔らかい部分を覆うことが何より重要です。長袖と長ズボンを着用して、シャツの袖口をきちんと締め、ズボンの裾を長靴や靴下に入れましょう。生地は布目が細かくて表面が滑らかなものが良く、明るい色の服だと黒いマダニを見つけやすいのでおススメです。その他、草むらや地面に直接座らない、衣服を地面に置かないといった配慮も必要です。

    

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