「微陽性・軽症」・・・勘違いしやすいコロナ用語
新しい言葉が続々と

新型コロナウイルスが出現して以来、それに関する医療用語や新語が色々と出てきています。その中には、間違いや間違った印象をもちやすいものもあります。例えば、6月初め頃に巨人の2選手がPCR検査で陽性と判定された際に「微陽性」という言葉が使われ、一時的に話題になりました。

「微陽性」とは

この微陽性という言葉は医学的な用語ではありません。その際に行なわれた会見でうっかり使われた言葉なのです。陽性と判定されたもののウイルス量は微量で、記者からさまざまな質問を受けているうちに、『ウイルス量は微量、微陽性というようなことですかね』と答えたのが活字になったようです。会話の中でうっかり省略して使った言葉が、そのまま記事に使われたというのが真相なのです。

軽症・中等症・重症の違い

新型コロナ患者の状態を表すときに「軽症」「中等症」「重症」といった分類が使われますが、具体的にはどのような状態を示すのでしょうか。酸素吸入をしないと危険と判断された感染者が「中等症」に該当します。さらに症状が重い「重症」は、集中治療室(ICU)での治療を必要とする、もしくは人工呼吸器を装着する必要がある場合を指すそうです。

軽症の症状はいろいろ

新型コロナウイルス患者の8割が該当する軽症は、かなり症状がいろいろとあるのです。当然「無症状者」は軽症者に含まれます。その一方で、「咳がひどい」「息が苦しい」など、かなりつらい自覚症状があったとしても、自分で酸素を十分に取りこめている状態であれば入院は必要なく、「軽症」なのです。若年層は軽症で済むからと安易に考えずに、軽症でもかなりつらい症状があることを心に留めておきましょう。

    

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