足裏を刺激して、平衡感覚を鍛えよう
一番衰えるのが平衡性

加齢によって筋力が落ちるのは当たり前と思われていることでしょう。しかし実は、筋力以上に衰えるものがあります。それは平衡性です。20代と比べて60代の筋力の低下は20%ほどであるのに対して、平衡性は60%も低下してしまうのです。平衡感覚を保つために大切なのが足裏の感覚です。

昔の日本人のほうが優れて・・・

足裏にはセンサーのようなものがあり、足もとの地面の情報を瞬時に脳へ送っています。それによって人は無意識にバランス良く立ったり歩いたりできているのです。じつは日常的に靴を履く生活をする前の日本人はとても平衡感覚が優れていました。その理由の1つが足半(あしなか)です。大人用でも長さ10cmしかない草履で、履けばカカトが外にとびだします。鎌倉時代からあった草履で、履きにくそうに思えても実際は足に密着して動きやすく、かなり不安定な所でもバランスを取れるそうです。

足裏の感度を上げるには

足半は最近になって復刻され、通販などで手軽に購入することも可能です。ただし、わざわざそれを買わなくても、小さいボール状のもの、例えばゴルフボールなどを足底で転がすだけでも足裏の平衡感覚を鋭くする効果を得られます。昔ながらの青竹踏みもオススメです。さらに、手で足裏全体を揉むだけでも足裏の感度は上がります。

足指を鍛えよう

転倒しかけた時に踏ん張りがきくように、足指の筋力を鍛えることも大切です。タオルを使うと手軽に鍛えられます。イスに腰かけて足元にタオルを敷き、足の指の力だけでタオルを手繰り寄せます。足指の力だけで前に進むイモムシ歩行などもオススメです。また、5本指ソックスを履くと、使われにくい薬指や小指をしっかり使うことができ、足裏が安定します。

    

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