一瞬の怒りが・・・数時間を台無しにする!

怒っている時は

怒っている人には、青筋が立つ、目が充血する、顔が赤くなるといったような様相が見受けられます。これらはすべて交感神経の動きが急激に高まっている時に起こる身体の反応です。ですから、急激な血圧の上昇や心拍数の増加が起こり、脳出血や心臓発作を起こすリスクが高くなるのです。

腸への悪影響

「怒ると血圧が上がる」ことはよく言われますが、それ以外にも、怒りはさまざまな悪影響を及ぼしています。その代表的なものが腸への影響です。怒りによって交感神経が優位になると消化管の動きが悪くなり、腸内環境が乱れます。すると、消化吸収されなかった栄養分が腸の中に残り腐敗します。それによって善玉菌が減り悪玉菌が増えるのです。一度怒りが爆発すると、自律神経は数時間にわたり大きく乱れるのです。

細胞レベルにまで影響

さらに影響は細胞レベルにまで及びます。例えば、健康な赤血球は丸くて真ん中がへこんだ円盤状ですが、交感神経の働きが過剰になると、形が変わったり、お互いがくっついたりするようになります。色も暗赤色になって粘り気が多くなり、血液ドロドロ状態になるのです。

免疫にも影響

さらに大きな影響を受けるのが、免疫にとって大切な役割を果たしている白血球です。白血球には細菌などの比較的大きな異物を排除する顆粒球と、小さなウイルスなどを攻撃するリンパ球があります。交感神経が活発になると顆粒球が増えますが、細菌などの異物が少ない状態で顆粒球が増えすぎると、顆粒球は身体に必要な常在菌を攻撃し始めてしまいます。常在菌を失うと身体のバリア機能が低下して、病気に対する対抗力が下がるのです。つまり、怒るほど免疫力が落ちて感染症に罹りやすくなるのです。

   

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