気になる…「死亡率」と「感染者数」、その関係
致死率は低め

どれだけ重症化しやすいかというのは気になる点でしょう。中国での感染者に対する死亡数は2〜4%を推移しており、SARSの致死率は約10%、MERSは34%と比べるとかなり低くなっています。さらに実際はより低いのではないのかとも言われています。

無自覚な感染者もいるので…

なぜならば、感染していても症状が出ずに無自覚である人がかなりいると推定されるからです。そうした人たちは感染者としてカウントされないため、実際の感染者は発表数よりも多く、それによって致死率はもっと低くなると推定されるのです。しかも、まだそれほど感染者が多くなく医療機関でしっかりとした治療が受けられる国においては、感染者に対する死亡率は中国よりもかなり低くなるはずです。一説には、致死率0.1%の季節性インフルエンザとそれほど変わらないのではないかと推測されています。

重症化しやすい人、罹りにくい人

ただし重症化しやすい人として、高血圧、糖尿病、心臓病などの既往症を持つ人、もしくは高齢者が挙げられていますので、こうした方たちは、普通の人以上に感染しないように気を配る必要はあります。その一方で、40才以下と女性はかかりにくいと言われていますし、持病のない人たちにとっては決して怖すぎる感染症ではないようです。

情報はしっかり収集、でも…

現時点で特効薬はありませんが、抗HIV薬と抗インフルエンザ薬を合わせて投与して効果があったとする報告もあります。過度に恐れず、現状を正しく認識することが大切です。1つの情報にとらわれてパニックを起こさないことも必要な一方、潜伏期間の正確な日数など、まだ分かっていないことも多いため、最新情報を得るために情報収集は怠らないようにしましょう。

    

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