老人性うつの引き金は・・・「孤独感」と「喪失感」
うつになるきっかけ

老人性うつは心身の衰えのほか環境の変化が原因となることが多いです。例えば、仕事を退職した、子どもが独立して一人暮らしになった、配偶者やペットが亡くなった、病気にかかったなどです。老人性うつの引き金のキーワードは「孤独感」と「喪失感」です。

抗うつ剤の使用が難しい場合も

老人性うつの治療は、薬物療法、環境調整、精神療法が中心となります。薬物療法では一般的なうつ病と同様に、抗うつ剤などが基本となります。ただし、老人性うつの場合は抗うつ剤の使用が難しい場合があります。抗うつ剤には「血圧をあげる」「尿が出にくくなる」「頻脈が生じる」などの副作用が生じたり、高齢者に多い緑内障患者には使えないものがあるからです。

うつにならない環境作り

老人性うつの原因の1つに環境的要因があるため、本人が活力を取り戻せるような環境を整えたり、家でくつろげるよう工夫したりするのが効果的です。老人性うつにかかる人は責任感が強い傾向があり、家事を積極的にやろうとしますが、無理させないようにしましょう。また、老人性うつの大きな原因として「孤独感」があります。一人暮らしの場合は家族が頻繁に顔を見せるなど、話し相手がいる状況を作ってあげることも良い方法です。

周りのサポート

上に挙げたように老人性うつには家族や周りのサポートなどが必須です。しかし、家族だけで対応するのも大変なので、医療機関やデイサービスなどを利用した方が良いでしょう。病院や施設で医師や看護師と話すことで状態が改善することも多くあります。色々な人と会話をしたりかかわったりすることで孤独感の解消につながります。

    

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