認知症と間違えられやすく、放置されやすい
症状が重なる

老人性うつの症状は、記憶力の低下など認知症の症状と重なる部分があり、認知症と間違われやすいのです。身体的症状やうつ症状を「年だから仕方ない」と本人も家族も放置しがちで、知らないうちに重症化します。

他の疾患と併発していると・・・

また高齢者は他の病気も併発しがちです。そのため、他の疾患に隠れて、うつ症状が気付かれにくいこともあります。よって、適切な治療が受けられず、重症化するケースも多いのです。老人性うつは、認知症と違い「治る病気」です。重症化させないため、また完治させるために、早めに病院へ行き、適切な治療を受けることが大切です。

老人性うつと認知症の比較

  老人性うつ  認知症
  初期の症状   身体的不調・抑うつ  性格の変化・記憶障害 
  症状の進行   短期間で激変  ゆっくりな場合が多い 
  気分の落ち込み   多い   少ない
  もの忘れ・忘れ方   自覚がある   自覚がない
  攻撃性   なし   出現することもあり
  日内変動   朝方に調子が悪い   比較的少ない


見分けるのは難しい

老人性うつと認知症は併発している可能性もあるため、専門家でも見分けるのは難しいです。服用している薬が抑うつを引き起こしていることや、認知症以外の病気が併発していることもあります。自身や家族だけで判断せずに、必ず医療機関に相談しましょう。

    

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