フルーツ王国、そしてなぜか魚も・・・?!
特産物のフルーツ

山梨県の特徴を食の観点から考えてみます。山梨県の特産物といえばフルーツです。特に、ブドウは栽培面積と生産量の両方が日本一で、その栽培の歴史は古く、約1300年前から作り始めたと言われています。さらに、モモやスモモも栽培面積、生産量ともに日本一です。

果物を食べると・・・

これまで果物と死亡率との関係を調べた研究は少なかったのですが、長年の追跡調査をしたスペインの研究で、「果物を食べている人は死亡リスクが低い」という論文が2014年に発表されました。果物を1日当たり210g以上食べている人は、それ以外の人よりも死亡リスクが4割も低かったのです。ガンのリスクも心臓病での死亡リスクも低下するとの結果でした。

海に面していないのに・・・

山梨県は海に面していませんが、にもかかわらず魚介類の消費量が多いのです。干アジの消費量が全国2位、アサリの消費量が全国1位、マグロの消費量が全国2位、さらには人口10万人当たりの寿司店の店舗数が全国1位です。魚の摂取と長寿とは結びついています。65歳以上で魚を食べる人は食べない人と比べて、平均2年ほど寿命が長いという研究結果が出ています。

ゆっくりと話ながらで・・・

食事において食べるものはもちろん大切ですが、それと同じくらい大切なことは「どのように食べるか」です。じつは山梨県は食事に費やす時間が県別調査で一番長いのです。ゆっくりした食事は短時間の食事に比べ、適切に栄養を摂取できるので、健康寿命を延ばす効果が考えられると指摘されています。また、家族で食事をとる割合も高いことから、人とコミュニケーションをとりながら食べることによる好影響も指摘されています。

    

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