伝統芸能とピラティスの融合・・・和ピラティス
丹田を意識する

伝統芸能では丹田(たんでん)と呼ばれる部位を意識する動きが多く見られます。丹田はおへそから5センチ下で、お腹から5センチほど奥にあり、立つときに体の重心となっています。こうした伝統的な和の動きからヒントを得て、体の体幹などを鍛えようとする運動が「和ピラティス」です。

丹田がしっかりしていると・・・

背骨を支える筋肉、腹筋、骨盤底筋などに力を込めることを「丹田に力を入れる」といいます。すると下半身が安定し、上半身のよけいな力が抜けて、美しい姿勢と身のこなしができます。ただ、背骨が歪んでいたり、骨盤の位置がずれていたりすると、丹田に力が入りにくくなるので、和ピラティスで背骨と骨盤の位置を整え、体幹を鍛えましょう。

太鼓をイメージ

準備するものは太鼓のバチのような棒2本です。市販の麺打ち棒や新聞紙を硬く丸めたものでも代用できます。はじめに左右の手で棒を1本ずつ持ち、両腕を上にまっすぐ伸ばします。足をゆっくり開きながら棒を左右に開いて、棒を背中にまわしつつ腰を軽く落とします。そしてふたたび、棒を横に開きながら脚はゆっくりと元の揃えた形に戻して、棒を上までまっすぐ伸ばした状態に戻していきます。これを10回程度おこないましょう。

能をイメージ

能をイメージして体幹を鍛える動きもあります。肘を曲げて脇を締め、両の手のひらに棒を載せて(手に握らない)、腰を軽く落とします。棒を落とさないように腕と足をゆっくり開きながら、軽く左右に揺れる感じで重心を左右に移動する動きをします(その際に重心を上下には動かさない)。そして再び、足を揃えて肩の力の抜きます。10回程度すると良いでしょう。

    

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