昔からの健康食 「発酵食品・雑穀・蕎麦」
長野県民に欠かせないのは味噌

長野県の味噌消費量は全国1位です。味噌にはその発酵過程で作られるアミノ酸の一種、GABAが豊富に含まれています。神経を落ち着かせる効果があり、血圧の低下につながります。みそ汁の塩分を気にする必要はありますが、摂り過ぎなければ高血圧を心配することはありません。

発酵食品は昔から

長野県で有名なものといえば野沢菜でしょう。味噌や野沢菜に限らず、長野県では保存のきく発酵食品を食べる習慣が根づいています。発酵食品を多く摂取すると腸内環境が整い、大腸がん予防などに役立ちます。さらに減塩運動を進めていく中で、味噌や漬け物にも減塩のものが多く作られるようになりました。地域の伝統を活かしつつ、現代の情勢に合わせた進化を遂げています。今でも食塩の摂取量は全国レベルでは決して少なくないのですが、食塩の悪影響以上に発酵食品の良さが勝っているようです。

雑穀文化も

平地が少なく夏も涼しい気候のため、特に標高が高い地域では米作がままならず、厳しい環境にも耐えられるヒエやアワなどの雑穀が栽培されてきました。今でこそ雑穀は体に良い健康的な食品ですが、長野県では昔からやむにやまれぬ事情でそうした雑穀を食べる文化があったのです。

ありがたい健康食「蕎麦とそば粉」

米が育ちにくいために作られるようになったものが信州名物のソバです。海がなく魚からタンパク質を摂りづらい長野では、タンパク質やビタミンB1が豊富な蕎麦はありがたい健康食だったのです。麺状の蕎麦だけでなく、すいとんや長野の郷土料理「おやき」の皮としても蕎麦粉を使い、日ごろから食べてきました。「おやき」は山菜、きのこ、野沢菜などを具に入れて美味しく食べられる優れものなのです。

    

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