ブルーライトは本当に眼に悪いの?

実はよく分かっていない

スマートフォンから出るブルーライトは目に悪いといわれています。しかし実は、人間の角膜などの目の組織や視力に対する影響はよく分かっていないのです。動物実験や細胞レベルの研究でさまざまな研究報告はありますが、その蓄積はまだ不十分で臨床上の影響が確かめられたわけではありません。

ドライアイだと

では、ブルーライトを制限するメガネなどは無意味なのでしょうか。実はそうとも限りません。パソコン作業などで目が疲れるのは、瞬きが減って目が乾燥することも影響しています。目が乾いてドライアイとなり表面を覆う涙の層が均一でない状態となると、波長の短いブルーライトはうまく目の中に入らず、見えづらさを感じる原因となります。見えづらい状態が続くと、ピントを合わせるために目の筋肉を酷使してしまうのです。

体内時計への影響

ブルーライトの身体への悪影響はないのかといえば、そのようなことはありません。ブルーライトの浴び方によって、人の体内時計は狂わされることがあり、このことは研究によって証明されています。人の体内時計は1日の長さである24時間から10分から1時間ほどずれています。この体内リズムを一日の長さと合わせる最も大切な要素が光なのです。朝に起きて光を浴びることで人は体内時計をリセットしています。

夜にブルーライトを見ていると

体内時計は夜になって暗くなると眠気をもよおすような仕組みになっています。眠気を起こさせるメラトニンという物質は日中には分泌が抑えられ、寝る2時間前くらいから分泌が始まります。しかし、眼の中の細胞がブルーライトを感知すると、夜もメラトニンの分泌が抑えられて体内時計が狂ってしまうのです。

    

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