長引く咳・・・意外なことが原因の場合も

呼吸器以外が原因のことも

咳の原因が肺や気管支などの呼吸器系であれば分かりやすいのですが、じつは呼吸器と関係ない器官が原因のことがあります。その場合は本当に原因が分かりにくいので、以下のことを心にとめておきましょう。

降圧剤が原因

血圧を下げる薬の一部に頑固な咳を起こすものがあります。薬を飲んだ人全員に起こるわけではなく、数パーセント程度です。薬を処方される際には「咳が出るかも」と伝えられているはずです。しかし実際に咳が出てみると、まさか血圧の薬で咳が出るとは思わず、血圧を下げる薬を飲み続け、薬のせいだと思わず、咳について主治医に相談しないでいつまでも咳が続くということが起こりえます。

胃食道逆流症

胃では消化のために胃酸が分泌されますが、胃と食道の間に逆流を防ぐ筋肉が働いて、胃酸は口や食道の方へは戻ってきません。しかし、何らかの原因でこの筋肉がゆるむと、胃の内容物が戻ってきて、胃酸を多く含む胃内容物が食道内に逆流し、胸焼けなどの症状を起こします。この胃酸がノドも刺激すると、咳がでることがあるのです。たくさん食べた後に咳が出ること、横になると咳がでること、食後に胸焼けを感じるといった症状があると、胃食道逆流症が原因による咳の場合も考えられます。

鼻水が原因

鼻が原因となる咳もあります。副鼻腔に分泌物や膿(うみ)がたまることで、鼻水が粘り気を帯びます。その鼻水がノドへ流れて夜間や早朝に咳が出ます。寝ている間にノドにたまった分泌物を出そうとするからです。この場合はヒスタミン剤が有効です。

    

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