カルシウム不足が引き起こす・・・肩の痛み

体内カルシウムの調節

私たちの身体は骨に必要なカルシウム量を維持するために、腸からの吸収と尿からの排泄でバランスをとっています。しかし、尿から排泄しきれなかったカルシウムは、年齢とともに血管の内膜、関節内の腱や靱帯に蓄積する傾向にあります。

余分になったカルシウムは・・・

さらに問題なのはカルシウムが不足する場合です。食事から摂るカルシウムが不足すると、自分の骨を溶かして補おうとする働きが起こります。そのカルシウム量は骨にとってほんの少しの量でも、身体全体では非常に多量となり血液中にカルシウムがあふれる状態になりやすくなります。すると、血液中のカルシウム量を一定に保つために、余分なカルシウムが骨や血管、細胞に多く沈着することになって、より石灰化が起こりやすくなるのです。

異物反応が起こると・・・

ただし、カルシウムが単に蓄積した状態では何も起きません。しかし、ごく些細なことをきっかけに異物反応が起きると、身体にとって邪魔なものを除去しようとする反応が起こります。すると、身体が自己防衛機能でカルシウムをはげしく攻撃し始めて、その炎症によって激痛が発生するのです。肩の関節に激しい痛みが出たり、腕にしびれが出たりといった症状がでた場合、その原因がカルシウム不足の可能性があることも知っておきましょう。

治療法と予防法

整形外科などでの治療ではステロイドやヒアルロン酸の注射を行なっています。石灰は脂溶性なのでヒアルロン酸に自然に溶けていくので、この注射を何度か行なうことで石灰がとかされます。また予防としては、生活習慣に気を配りましょう。長時間座ったり、同じ姿勢を続けたりすると、同じ場所に負荷がかかり、肩や腰などにカルシウムが沈着しやすくなります。

    

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