リラックスなのに集中!? 忍者のすごい呼吸法

一分かけて・・・

敵に潜入することが多い忍者は、気配を消して平常心を保つことが要求されます。そのため忍者は「一分かけて息を吸い、一分かけて吐く」呼吸法を使っていました。線香の煙のようにゆっくり吸い、ゆっくりと鼻から線香の煙が出ていくように意識します。

驚くべき脳波の反応

こうした呼吸の際の脳波を調べた実験で驚くべきことが分かりました。こうした呼吸を15分続けると、リラックス状態をあらわすθ波が強くなり、不安やストレスをあらわすβ波が減っていき、まるで睡眠のような状態になりました。しかし、集中力をあらわすα2波も強くなったのです。睡眠状態の脳波なのに、集中力の高い脳波が同時に見られることは通常ありえません。リラックスしていても、集中力も残っている状態です。

呼吸によって感情をコントロール

脳の中で感情を作り出す扁桃体と呼ばれる部分は呼吸のリズムも作り出しています。ゆっくり呼吸すると扁桃体のよけいな働きを抑えられます。呼吸を意図的にゆっくりすることで、感情もコントロールしやすくなるのです。すぐにこの呼吸を真似したいところですが、年齢とともに呼吸筋がかたくなってしまい、深くて長い呼吸ができない人が多いのです。

呼吸筋を鍛えるストレッチ

呼吸筋は前と後ろの両側にあるので、2つのストレッチで鍛えましょう。
1.足を肩幅に開いて両手を胸前で組み、鼻で息を吸って前方へ腕を伸ばし背中を丸めます。そして、息を吐きながら元の姿勢に戻ります。
2.両手を頭の後ろで組み、ゆっくりと鼻で息を吸います。ゆっくり息を吐きながら腕を上に伸ばして背を伸ばします。
1回につきそれぞれを3回ずつ、それを朝昼晩試しましょう。

    

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