互いに大きな影響力 ―睡眠と冷えー

悪循環に陥りやすい関係

生活習慣と冷えには大きな関わりがあり、影響力が大きいのは睡眠です。体が冷えて眠れない、眠れないから更に冷える・・・冷えと不眠は互いに影響しあい、悪循環に陥りやすい関係にあるのです。体温が上がり始める朝は交感神経が働きだして体が徐々に覚醒し、活動量の多い日中は体温がピークになります。

夜に冷えを感じてしまうと

そして夜になると、手足から放熱して身体内部の温度を下げて、自律神経を副交感神経が優位な状態にして眠りにつきます。ところが夜に冷えを感じていると、夜になっても熱を逃がさないように交感神経が優位な状態が続きます。すると夜でも血管が収縮したままで、放熱がうまく出来ずに眠りにつきにくくなります。眠りが足りていないと、日中に眠気が起こって体内活動量が減り、自分で熱を生み出しにくくなるのです。

自律神経の特徴で2つのタイプ

自律神経のうち交感神経が活発になりすぎるタイプは、緊張で血管や筋肉が収縮しがちです。そのため、末端の冷えや寝つきの悪さにつながります。手足の冷えを強く感じ、その割に顔がほてるなどの冷えのぼせを感じます。一方、副交感神経が優位になり過ぎるタイプは、朝の目覚めが悪く非活動的な特徴があります。筋肉が少なくて末端から心臓へ戻す血流が弱いので、むくみと冷えが起こりやすく、気がつかずに慢性化しがちです。

自律神経と冷え

自律神経と冷えは大きくつながっています。そのため、生活リズムは冷えと関係が深く、夜更かしなどで体内時計がずれると身体が冷えやすくなるのです。さらに、冷えを起こす要因として忘れてはならないのがストレスです。体温調節のための指令は脳の自律神経が行ないますが、ストレスの続く状態ではこの体内システムがうまく機能しなくなることが多いのです。

    

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