匂わなすぎても、臭いすぎても・・・問題?!


香りはとても大切

人にとって香りはとても大切なものなのですが、嗅覚の異常を訴える人が年々増えているようです。私たちが匂いを感じる体の仕組みはかなり複雑です。まず、鼻の穴の奥には鼻腔という空間が広がっていて、その奥に匂いのもとである空気中の分子をキャッチする嗅細胞があります。

匂いを感じる仕組みは複雑

そこには、短い毛を持つ嗅細胞が1千万個も並んでいて、様々な匂いをかぎ分けています。それぞれ反応する細胞が違っていて、反応する嗅細胞の組み合わせで非常にたくさんの分子を区別できるのです。そして、嗅細胞がキャッチした情報は、すぐ上にある「嗅球」という部分で処理されて脳に送られ、匂いとして感じられるのです。この嗅覚を感じる仕組みでどこか1か所にでも異常があると、匂いを感じにくくなるのです。

自分ではなかなか気がつきにくい

嗅覚障害で気をつけたいのは、自分の症状になかなか気が付きにくいという点です。しかも、そういう状態を放置して嗅細胞を使わないでいると、嗅覚そのものが衰えてしまうのです。香り豊かな生活を楽しむには、ふだんから嗅覚を衰えさせない努力が必要です。そのために大切なのが毎日の食事です。牡蠣や豚レバーなどは、嗅細胞の新陳代謝に必要な亜鉛を豊富に含んでいておススメです。他にも、末梢神経の維持に必要なビタミンB12を多く含む食品、魚介類や海苔などを積極的に取り入れましょう。

臭いを気にしすぎるのも・・・

その一方で、匂いを気にしすぎる人も増えています。実際にはそれ程強い臭いでもないのに必要以上に気にしたり、実際に臭っていないのに自分の臭いがきついと思い込んだりするのです。こうした症状がひどくなると、自臭症と呼ばれる病気となります。従来は40代以上に多かったのですが、最近は20歳前後の若い人にも増えているそうです。

    

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