気になる臭い・・・でも気にしすぎるのは?


暑くなると気になる・・・汗の匂い

汗をかく季節になってくると、身体の臭いが気になってくる人も多いでしょう。ただし汗には臭うものと臭わないものがあって、きれいな汗と臭う汗は、まったく別の汗腺から出ています。全身にくまなく分布して体温調節を体温している汗腺は、エクリン腺と呼ばれ、汗の主な成分は塩分を含んだ水です。

臭う汗とは

臭いの元になる汗腺はアポクリン腺と呼ばれ、ワキの下にある以外に、乳輪・へそ周り・外耳道・外陰部など限られた部分に分布しています。この汗腺から出る汗の成分は、脂肪・鉄分・色素・尿素・アンモニアなどで、汗といっても粘り気のある乳白色がかった液体です。分泌される汗自体はほとんど臭わないのですが、空気に触れると変質しやすく、皮膚表面の細菌によって分解されると独特の匂いを発するようになります。

気にしすぎると・・・

しかし匂いを気にしすぎるのも、実は問題といえます。身体の臭いに関する悩みを持つ人が増え、臭いに対する嫌悪感が上がってきているようです。最近の生活では「生活臭」がなくなってきたことが影響しているのかもしれません。実際にはそれ程の匂いでもないのに必要以上に気にしてしまい、よりひどくなると実際に臭っていないのに自分の臭いがきついと思い込んでしまうのです。こうした症状がひどくなると、自臭症と呼ばれる病気となります。

悪化すると、社会生活に支障

特に多いのが口臭に関してで、従来は40代以上が多かったのですが、最近は20歳前後の若い人にも増えているそうです。人から「口が臭う」と言われたことがキッカケとなり、自分の口臭が気になってしまい、次第に会話中に相手が横を向いたり、席を離れて座ったりといった、人に少し距離をおかれることを自分の口臭のせいだと思い込んでしまいます。症状が悪化すると、人と会えない、電車やバスに乗れない、学校や会社に行けないなど、社会生活に支障をきたすようになってしまうのです。

    

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