サプリメントの落とし穴「ビタミン・ミネラル」


体内に蓄積される脂溶性ビタミン

身体に良いからといって、ビタミンやミネラルをサプリメントで取る人も増えていますが、いくら良いからといっても取り過ぎは問題です。特に過剰摂取に気をつけたいのが脂溶性ビタミンです。脂溶性ビタミンは48時間くらい体内に貯蔵されるので、一度に多量摂取すると過剰症を引き起こします。

特に気をつけたいビタミンA

ビタミンのうち脂溶性であるのは、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKです。ビタミンAは過剰摂取すると、腹痛、嘔吐、めまいなどを起こします。特に気をつけたいのが妊婦さんで、本人には影響がなくても母体内の胎児に影響する場合があります。ビタミンAはプロビタミンAであるβ―カロチンでとれば過剰症を起こしにくいので、出来るだけβ―カロチンとして摂りましょう。

水溶性でも過剰症?!

水溶性ビタミンは摂りすぎても排出されやすく過剰症は起きないというのが一般的ですが、実は過剰症が起きる場合があるのです。もちろん、通常の食事からだけの場合には心配することはありませんが、サプリメント摂取で余りにも量が多い場合には水溶性ビタミンでも過剰症が出ます。水溶性という安心感から、必要量の10〜100倍も摂ってしまう人もいるようです。例えば、ビタミンB6はしびれなどの知覚異常を起こすことがあります。葉酸は発熱やじんましんなどの症状が起こります。ビタミンCは多く摂りすぎると、下痢や吐き気をもよおすことがあり、腎臓結石の発症リスクを増加させる恐れがあると言われています。

亜鉛に注意

ミネラルで過剰摂取が増えているのが亜鉛です。育毛や滋養強壮作用を期待して、サプリメントで亜鉛を摂るケースが増えています。症例としてよく報告されているのはめまいと吐き気です。もちろん、一度や二度大量に摂ったからといって、すぐに過剰摂取にはなりません。長期間サプリメントを過剰に摂取し続けると、先にあげたような副作用が出る場合があります。

    

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