女性もしっかり受けよう 〜大腸がん検診〜


女性も多い「大腸がん」

女性に特有のがん以外にも、ぜひ女性に受けてほしい検診が「大腸がん検診」です。大腸がんは男性のがんというイメージがありますが、実際には女性にも非常に多いがんなのです。大腸がんは早期発見できれば治癒率はとても高いので、定期的に検査を受けることがとても大切です。

「便潜血検査」

大腸がん検診には、今まで検診を受けたことがない人でも気軽に取り組めるものがあります。それが「便潜血検査」です、大腸の粘膜にがんが出来ると、便ががん細胞の表面をこすることで出血します。肛門に近いS字結腸や直腸にがんが発生している場合は、血便を目で確認出来る場合もありますが、奥の結腸にいくほど血が便に混ざってしまい、目視で確認することが難しいのです。「便潜血検査」では、自宅で採取した便を郵送することで簡単にチェックすることが出来るのです。

その役割

ただし、これはあくまでもスクリーニング検査であるということは理解しておきましょう。「便潜血検査」では、進行大腸がんの場合、1回法で60%、2回法で90%が診断できるとされています。しかし、早期大腸がんでは2回法でも50%程度しか診断できません。したがって、より確実な検診を望む場合、もしくは痔などで血尿が出ている人は、最初から大腸の内視鏡などを受けると良いでしょう。

もし陽性が出たら…

便潜血の結果は、陽性(+)と陰性(−)で示されます。陽性が出るのは検査を受けた人のうち約7%ほどです。陽性結果が出た後に精密検査を受け、直腸指診や注腸造影検査、大腸内視鏡検査などで、出血の原因や良性・悪性の判別を詳しくみていきます。便潜血検査で陽性反応が出た後に精密検査を受けた人の中で、実際に大腸がんだった人は約3%ほどです。多くは、痔や良性のポリープなどの場合が多いので、恐れずに精密検査を受けましょう。

    

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