初期症状を知っておこう 「関節リウマチ」


関節リウマチ

関節が腫れて傷む「関節リウマチ」は高齢者の病気と思われがちですが、実は30〜50代に発症が多く、8割が女性です。関節リウマチは、免疫の異常で身体が自分の組織を攻撃する自己免疫病の1つです。治療を受けないままだと次第に骨や軟骨が壊れて、関節が変形して動かせなくなります。

寛解率が上がっている

かつては、関節が変形して寝たきりになる病気と恐れられてきましたが、診断や治療法が進歩して、関節破壊の進行を抑えることが可能になってきました。以前は消炎鎮痛薬やステロイド薬で痛みを抑えるだけの対症療法でしたが、炎症を起こす物質の働きを抑える抗リウマチ薬などが開発されたことが大きい要因です。関節の痛みや腫れなどがほとんどなくなる「寛解」の割合が、1999年には約5%だったのに、現在では50%にもなっています。

知っておきたい初期症状

関節リウマチにより一度関節破壊が始まってしまうと、炎症は薬で治まっても変形による痛みが残りやすくなります。抗リウマチ薬は関節の破壊が始まる前に投与することが肝心なので、早期発見・早期治療がとても大切です。そのためには、関節リウマチの初期症状をよく知っておく必要があります。朝起きた時に関節がこわばる、関節が腫れる、関節が痛いといった症状が現れます。さらに関節以外の症状で、微熱やだるさ、食欲不振といった症状が表れることもあります。

専門医にかかることが大切

抗リウマチ薬などは治療の効果が高い一方で、その人に合った薬の選択や、用量や投与法を決めるのに専門的な知識が必要になる上、副作用にも注意しなくてはいけません。そのためには、リウマチ科やリウマチ専門医のいる医療機関を受診するのが望ましいです。関節症状に加えて、風邪のような症状が1週間以上たっても改善しないようなら、早めに専門医に診てもらいましょう。

    

マガジン表紙へ