こんなに怖い?! 〜歯周病の悪影響〜

歯周病の悪影響は全身に

歯周病菌の悪影響は、口の中だけにとどまりません。炎症したところから、歯周病菌やその毒素が血流にのって運ばれるため、全身に影響を及ぼすことになります。特に歯周病の影響が大きいと言われているのが糖尿病です。

深い糖尿病との関わり

以前から糖尿病が歯周病に影響を及ぼしていると知られていて、例えば、糖尿病患者は通常より2.6倍も歯周病を発症するリスクが高いという調査結果が出ています。その反対で、歯周病があると糖尿病にも悪影響を与えます。すい臓から分泌される糖を代謝するホルモンに対して、歯周病の原因物質がその働きを抑えてしまうために、血糖値のコントロールをしにくくさせ、糖尿病の進行を早めると考えられています。そうしたことから発想の転換で、最近では歯周病を治療することによって糖尿病を改善するという研究も進められています。

妊娠中の女性は歯周病に注意!

歯周病に特に注意したいのが妊娠中の女性です。歯周病菌のある種類は女性ホルモンを栄養に増殖するため、妊娠中には歯周病の症状が出やすいと言われています。妊娠を望む女性は、まず歯のケアをしっかりしておくことが大切なのです。歯周病にかかっていると、様々なリスクが高くなります。例えば、早産や低体重児出産に関する危険性が高まり、米国の調査によると、歯周病患者の場合は早産などのリスクがほぼ3倍になるという結果が出ています。

血管障害やストレスとも関係

歯周病に関係する病気としては、例えば高血圧や高脂血症などが挙げ得られます。さらには、脳梗塞や心筋梗塞などの血管疾患や、骨粗しょう症や関節炎などにも影響しています。病気に関することだけでなく、日常的なことにも影響があります。ストレスが多いと歯周病になりやすいと言われ、例えば毎日怒っている人は、時々しか怒らない人に比べて1.5倍も歯周病になりやすいのです。

    

マガジン表紙へ